2007年9月 3日

桂ヒナギクにとってのトゥルーエンドとは? このエントリーをはてなブックマークに追加 桂ヒナギクにとってのトゥルーエンドとは?

まず、きっかけになったのは以下の二つ。
ヒナギクさんちの晩ご飯:真トゥルーではなくハーレムエンド

ひとりのキャラクターの行動に拘りまくることで、その行動原則を丸裸にし、全体のキャラクターに敷衍できるようにする考察……熱烈なファンをやっている方々に期待したいですね。 全周無警戒より

私が書くものがはたして、桂ヒナギクの行動原理を丸裸にしているかはわからないけど、つらつらと書いてみる。

いいわけをしておけば、どこかで読んだことや、ハヤテを読んでいる人からすれば当然のことを記述したり、論理が破綻しているかも知れない。
あとは、畑先生のBSは参照していません。
コミックスと他のハヤテブログ、私自身の考えで書いてます。

まず、「ハヤテのごとく!」のトゥルーエンドは、tanabeebanatさんが過去に書いていたような気がする。
では、桂ヒナギクというキャラクターにとってのトゥルーエンドとはなんだろうか?

桂ヒナギクは、雪路を主人公においた自身の作品(読みきりを予定していた作品:コミックス4巻桂雪路のプロフィール参照)の中で、一つのエンディングを経て「ハヤテのごとく!」に登場している。ハヤテのごとく!は、ある種彼女にとってアフターストーリーであり、二つめの物語だ。「ハヤテのごとく!」という世界において、別の世界のヒロイン、キャラクターである。
これはtanabeebanatさんがいうように、「ヒナギクの世界」という点から読み取れる。

トゥルーエンドの話に行く前に、桂ヒナギクに主点をおいてハヤテのごとく!を見て行かなければならないだろう。
彼女を主点すれば、「下田編」でのナギの母親の話や、ハヤテがナギとマリアさんの出来事、三千院の遺産問題も直接関係なくなる。もちろん、ヒナギクと他のキャラクターの関わりを考えれば、関係してくるところが出てくるのだが。
桂ヒナギクの主要な舞台(またはイベント発生箇所)としては、第一に白皇学院、次に桂邸があげられる。最近では、喫茶どんぐりもこの中に含まれると考えることができる。だが、喫茶どんぐりは特異点だろう。

tanabeebanatさんが以前述べられていた

今まで、「ナギの世界」の住民は主に三千院屋敷、「ヒナギクの世界」の住民は主に白皇学院で物語に登場していました。「歩の世界」の住民はそれぞれの世界にゲスト的に顔を出していたに過ぎません。

ようやく、このみっつの世界がごく自然に融合できる場所ができたんです。

[ハヤテのごとく!]139話感想 ナギはやればできる子なのか? より

つまり、三つの世界の接合点として喫茶どんぐりが存在している。
また、上の引用文の中にあるように、「ヒナギクの世界」の住民は、白皇学院で登場している。そして、98話(コミックス10巻第2話「THE HEADY FEELING OF FREEDOM」)で「ヒナギクの世界」は一つのエンディングを迎えている。白皇が彼女のメインの舞台であることには変わりない。

桂邸に関しては、まだまだ彼女の義理の父がどのような人物であるかわからない。また、桂家全体の人間関係と言うのは、断片的に読み取れるがハッキリと描かれていない。これは彼女を中心とした関係性がまだまだ読者に伝えられていないということになる。この中には、ハヤテのごとく!に桂ヒナギクが登場する以前の人間関係も含まれる。たとえば、花菱美希、瀬川泉、朝風理沙との出会い、生徒会会長になるまでの経緯など。特に花菱美希については、作内で若干、昔のことに触れられたことがあったが。

彼女が三千院家で登場するのは、異質性を孕んでいるのだろう。ゲームにおいて、イベントが発生のために移動先として三千院家を選択しているようなものだ。だが、ナギ、ハヤテ、マリアさんを含んで、桂ヒナギクが歩んで行く物語に必要なキャラクターであることに変わりない。ハヤテは、「ヒナギクの世界」にとっても、当然メインキャラクターである。だが、他のナギ、マリアさんというのは、重要ではあるがサブキャラぐらいだろう。ナギとマリアさんは、時に的確な、時に重要な情報をくれる存在なのだ。

またトゥルーエンドを考える為には、西沢歩との関わりも考慮しなければならないだろう。
読者が知っているように、西沢歩と桂ヒナギクは同一の自分に思いを寄せている。
そして、そのことを互いに知らない。お互いにお互いの気持ちを知ったときに、重大な変化をもたらすだろう。人間関係はもちろん、気持ち的にも。その変化の兆しとなる話は、コミックス12巻の第7話~第9話までに起こったホワイトデーイベントだろう。一連のホワイトデーイベントは、「ヒナギクの世界」と「歩の世界」の両方が重なり合っている。

西沢歩と桂ヒナギクの物語は、非常に密接している。だが、どちらも一度はエンディングを迎えている。桂ヒナギクの場合は、コミックス10巻第2話「THE HEADY FEELING OF FREEDOM」、西沢歩の場合は、コミックス11巻第9話「夢の中より夢のよう」(私はコミックス11巻第9話「夢の中より夢のよう」が西沢さんの第一のエンディングだと考えている)

二人の関係は、西沢さんが細かい事情はわかっていないが、悩んでいるヒナギクに対してアドバイスをあげる友人。ヒナギクは、西沢さんの気持ちを知っていることと、生真面目な性格から西沢さんとハヤテの関係を迷いながらも前進させるようとしている友人。
良くも悪くも、彼女たちは友人関係にある。ハヤテとの関係の変化以上に、彼女たちの関係の変化、それから得られるものが重要だ。

桂ヒナギクにとってのトゥルーエンドは何か?の結論を述べていく。
ヒナギクがハヤテに告白することがトゥルーエンドではないと思っている。彼女自身がハヤテに告白すること自体も、通過点の一つに過ぎないのではないかと。98話も、自分自身の気持ちを認め、なぜ今までそのことを認めることができなかったのということに気がつくたのイベントであり、気がついたことでエンディングとなっている。
また、彼女にとっての「ハヤテのごとく!」は、「初恋物語(または、恋物語。だが、この記事内では初恋物語とする)」であり、それを経ての成長する舞台に過ぎないと思っている。

この「初恋物語」にとって、告白の結果というのはさほど重要ではない。「初恋物語」の本質は、桂ヒナギクにとっての初恋で起きた出来事と彼女自身の成長だ。彼女にとっての初恋で得た何かを持って、白皇の卒業がトゥルーエンド(「初恋物語のエンディング」)ではないかと思う。このことは、「ハヤテのごとく!」の中では描かれないと思う。あくまで、「ハヤテのごとく!」はハヤテの物語だからと考えている。桂ヒナギクのトゥルーエンドは「ハヤテのごとく!」が終わり、卒業を迎えるまでに得たものが、「成長の結果」である。だが、畑健二郎という作者が描く今後の作品(ハヤテのごとく!以外)の中で、何かしらの結論をかいま見ることができるのではないかと私は期待している。


※「初恋物語」と表記したが、ハヤテへの気持ちがヒナギクにとっての初恋である保証がないため、恋物語でもいいかと思っている。

あとがき
「初恋物語」とは、自身でも大きく出たなと思ってしまった……。tanabeebanatさんのように「ナギの世界」、「歩の世界」、「ヒナギクの世界」みたいに私が言葉を作るというか、出してしまうとは。
先にあげた、ヒナギクさんちの晩ご飯:真トゥルーではなくハーレムエンド

ひとりのキャラクターの行動に拘りまくることで、その行動原則を丸裸にし、全体のキャラクターに敷衍できるようにする考察……熱烈なファンをやっている方々に期待したいですね。 全周無警戒より

この二つの記事を読んだときに、衝動的に書いてみたいと思ってしまい、また同時に自分の中での結論である「初恋物語」が頭に浮かんだ。桂ヒナギクの視点から、ハヤテのごとく!を観てみると、結構重要なイベントの話は除外されるんだなと実感。 ハヤテのごとく!で桂ヒナギクがもう一度、長期のメインをやるときは、彼女がハヤテへの告白を決めたときか、それに繋がる話なんだろうなとは思う。 書いてみて、桂ヒナギクの行動原理を丸裸にはやはりできなかったなと。 やはり、考察記事は苦手だ。

参考文献



ハヤテのごとく! 10 (10)ハヤテのごとく! 11 (11)ハヤテのごとく! 12 (12) (少年サンデーコミックス)

単行未収録分は週刊少年サンデーを参照.

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コメント[2]

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やっぱり漫画は漫画でも1つの人物にたいして考えてみるとハヤテのごとく!では、ハヤテ以外のキャラクターはみんなこれからのストーリーが違って終わり方も違うんだと思いました。ヒナギク様のストーリーや他のキャラのストーリと終わり方は、番外編みたいな感じで作られると、自分は思っています。
でも、結局これからのストーリーはすべて畑先生しだいなので、これからのヒナギク様のストーリーは畑先生しだいということになります。これからのハヤテのごとく!は、畑先生にきたいしたいですね!!

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ヒナんさんの・・・丸裸(//ロ// )!!??
いや、なんでもありません

>初恋である保証がないため

まぁ 恋だか鯉だかも分からなかったんですからきっと・・・ね